


ヘミシンクの詳しい説明
ロバート・モンローが音響を用いて実験を始めたころ、人の意識状態と脳波の関係について大まかなところはわかってきていました。脳波とは、大脳新皮質での電気的な信号の変動のことです。
変動の速さにはゆっくりしたものから速いものまであり、その振動数によって大きく4つの状態に分かれます。
13ヘルツよりも速い変動をベータ、13から8ヘルツまでをアルファ、8から4ヘルツをシータ、4以下をデルタと呼びます。
大人の覚醒時にはベータが主になります。
目を閉じ、リラックスするとアルファが、浅い眠りや瞑想状態でシータ、深い眠りでデルタが主になります。
このように人の心身状態と脳波には深い関連が見られます。
モンローは音響を専門としていましたので、音を使って何とか脳波や意識状態に影響を及ぼせないかと考えました。
実際、人の気持ちは聴く曲に大きく影響されるものです。曲によっては体がリズムに乗って動き出すこともあります。
ですから、音は心身に影響を与えることは事実なのです。
ところが、ここに大きな問題がありました。我々に聞こえる音は60ヘルツよりも速い振動なのです。
それよりもゆっくりとした振動の音は聞こえません。 ところが脳波は遙かにゆっくりとした変動です。
特にリラックスとか瞑想、睡眠といったモンローの興味のあった脳波は10ヘルツよりも遅い振動でした。
脳波に相当する音を直接聴かせても、我々には聞こえないため脳波に影響を与えられないのです。
バイノーラル・ビート
この問題を解決する方法がありました。それはバイノーラル・ビートと呼ばれるもので、20世紀初頭にオスターによって発見されたものです。
モンローはそれを改良し、結果的に次の方法に至りました。
それはステレオヘッドフォンを使って、左右の耳に振動数の若干異なる音を聞かせるという方法です。
それぞれの音は可聴域(人の耳に聞こえる振動数の領域)にあります。たとえば、100ヘルツと104ヘルツとします。
ここで重要な点は、脳の中の脳幹と呼ばれる部分で右耳から来た信号と左耳から来た信号が合成され、ちょうどその差に相当する信号が作られるという点です。
この例では4ヘルツです。つまり、耳では聞こえない信号が生み出されるのです。その信号が左右の脳に同時に伝えられ脳波として検出されます。
この結果、右脳と左脳がいっしょになって活動するようになります。モンローはこの方法にヘミシンクという名前を付けました。ヘミスフェリック・シンクロナイゼーション(半脳同期)という言葉の略です。
モンローは4ヘルツ前後の脳波領域で体外離脱だけでなく、種々の興味深い体験が起こることを見出しました。
モンローは当初、体外離脱ということを他の人に教えることを目的としてヘミシンクを開発したのですが、その効果はむしろ人間意識という遙かに広く深い領域の探究にドアを開く結果となったのです。
ヘミシンクを聴いた人たちは体外離脱するしないに関わらず、さまざまな驚くべき体験を報告してきました。
それらはモンローの体験とかなりの面で類似する体験も多かったのですが、それを超えるような体験も含まれました。
そういう体験の中には、過去世体験、死後世界体験、宇宙内探索、ガイドと呼ばれる生命存在や知的生命体との出会い・交信、ワンネス体験などがあります。
こういう直接体験を通して、さまざまな誤った信念の束縛から自由になっていくのです。
モンローは体外離脱ということであまりに有名になったために、モンローというと体外離脱、ヘミシンクはそのための方法だという固定観念が世の中に根強くあります。が、これは真実の半面しかとらえていません。
ヘミシンクを聴いて通常の意味での体外離脱が起こることもありますが、それは目的の一部でしかありません。
ヘミシンクは誤った信念から我々を自由にする道具なのです。